ビジネス日本語レッスンの経験がないからどんなことを具体的に開いたらいいかわからない
日本語レベル、職種が違う生徒それぞれに合ったレッスンってどうやったらいい?
ビジネス経験がないけれど、ビジネス日本語を教えられる?
私はビジネス日本語を多く担当しており、ビジネス日本語レッスンを行なった回数は数千回に上ります。
何年も続けてくれているリピーターがほとんどです。
自分で言うのも恥ずかしいのですが、大切なポイントやコツを熟知しています。
実はビジネス日本語のレッスンは需要が高いにも関わらず、対応する日本語教師が少ないんです。
つまり、教えられるようになれば、他の日本語教師と差別化でき、生徒が増える可能性が大きくなります。
ビジネス日本語のレッスンは、ハードルが高い、と思われるかもしれません。
ですが、社会人経験があって日本語教育の能力がある方なら教えられることがたくさんあります!
本記事ではそれぞれの生徒に合ったビジネスレッスンの提供の仕方、コツなどをご紹介しますね。
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ビジネス日本語レッスンはどのレベルの生徒に提供できる?
ビジネス日本語を学ぶには、生徒が求めるものによって必要な日本語能力は異なりますが、少なくともN2以上の日本語能力が必要です。
会議、メール、商談などの場面を想像してみましょう。
ビジネスの会話は単純なものではなく細かいニュアンスや説明が必要になりますよね。
つまり中級レベルの日本語で行うのは困難です。
メールを書いたり、商談をするのはやはり上級以上の日本語能力が必要になります。
とはいえ中級レベルの生徒がビジネス日本語を勉強したいと言うこともあります。
そんな時は、まず日本語の基礎を固めることを生徒にアドバイスします。
まずは基礎固めをし、そのレッスンの中で、簡単な挨拶の言葉「お疲れ様です」「失礼いたします」などのビジネスで使える単純な表現を教えると良いでしょう。
ビジネス日本語レッスンで大切なこと
ビジネス日本語レッスンで行うべき重要事項はこちらです
- 学習者の目的を明確にする
- 目標達成までの道のりを説明、共有する
- 実践的な教材を用いる
- ロールプレイを取り入れる
- 企業文化やビジネスマナーについても教える
- フィードバックを行う
では、一つずつ具体的にみていきましょう!
学習者の目的を明確にする
ビジネス日本語レッスンの前に、学習者が身につけたいスキルや目的を細かく確認することが重要です。
まずは学習者の目的を明確にしなければ、効率的に学習を進めることができません。
まだビジネス日本語の勉強をしたことがない生徒と、もう日本人と仕事をしていてコミュニケーションで困っている生徒ではレッスン内容が違うのは当然ですね。
まずは、ヒアリングを徹底し目標を明確にすることが非常に大切です。
目標達成までの道のりを説明、共有する
ヒアリングをして目標を明確にしたら、次は学習者が目標達成までにどのようなプロセスを踏む必要があるのかを説明し、共有することが重要です。
例えば、
「日本人クライアントに商品説明をすることはできるけれども質問を受けた時に言葉に詰まってしまう」
こんな生徒の場合なら、
1商品説明で想定される質問を予想
2ロールプレイ、模擬プレゼンなどで答える練習
これを繰り返す必要があります。
生徒が本当に必要な場面、状況をヒアリングによって複数想定し、2ロールプレイ、模擬プレゼンなどでで答える練習を行っていきます。
レッスンの目的を共有し、毎回目標に近づいている達成感を感じてもらうためにも目標達成までの道のりを説明、共有することは非常に重要です。
実践的な教材を用いる
ビジネス日本語のレッスンでは、実践的な教材を用いることが効果的です。
ビジネス日本語を学んだことのない生徒には、基本的にビジネス日本語の教科書を使用して、一般的なビジネス表現を学ぶことをおすすめします(もちろん、生徒のレッスン期間や状況によって変わります)。
一般的なビジネス表現はできる生徒の場合、実際に仕事で使うメールやプレゼンテーションの資料を使うことで、より実践的なレッスンになります。(社内の機密情報は、希望によって伏せてもらいます。)
どんなものでも教材になります。
ビジネス日本語の場合は特に生徒がが身につけたい能力に合わせた実践的な教材を選ぶことが重要です。
ロールプレイを取り入れる
ビジネス日本語のスキルを身につけるためには、ロールプレイを取り入れることが非常に役に立ちます。
例えば、生徒が商品説明をした後、教師側が顧客になり質問をする、または模擬面接を行うなどのロールプレイを通じて、生徒は実践的なスキルを身につけることができます。
より実践的な力をつけるため、ビジネス日本語レッスンではロールプレイが必須といっても過言ではありません。
ビジネスマナーや企業文化についても触れる
ビジネス日本語レッスンでは、ビジネスマナーや企業文化について学ぶことも重要です。
特に、日本のビジネスにおいては、人間関係やマナー、空気を読むことが非常に重視されます。
その「常識」は、細かく会社で教えられないため、外国人が戸惑うのは当然です。
ビジネスを成功させる上で、文化の違いを知ることは非常に大切です。
失礼なことを知らずに言ってしまったり、日本では失礼だと思われる行動をしてしまったら大きな利益の損失になりかねません。
いくら「ビジネス日本語」を教えても、言葉だけでは日本で円滑に仕事を進めることは難しいです。
私たち日本語教師は、生徒の目標達成のため、ビジネス日本語を教えるだけではなく、ビジネスマナーや日本の企業文化なども教える役割があります。
間違いなどのフィードバックを行う
レッスン中、学習者にフィードバックを行うことが大切です。
注意することが一点あります。
ロールプレイ中に日本語を訂正すると、会話が止まってしまいロールプレイの目的から離れてしまいます。
そのため、ロールプレイ中に間違いを書き留めておきます。
例えばこんな感じです。
ロールプレイが終わった後、「この部分の文法が間違っていました」「こちらの表現の方が自然です」といったフィードバックをします。
書いたノートは生徒が後で復習できるよう、共有しておきましょう。
具体的なビジネス日本語レッスンの内容
ビジネス日本語初心者
ビジネス日本語を勉強したことがない場合は、ビジネスで使用される日本語を学びます。
一番おすすめの教科書は『ロールプレイで学ぶビジネス日本語 グローバル企業でのキャリア構築をめざして』です。
就職活動、また、中上級レベルのせいとには中級レベル ロールプレイで学ぶビジネス日本語―就活から入社まで―を使用しています。まずはビジネスの基本的な表現を習得することが重要です。
ビジネスメール
こちらもまず教科書を使うことをおすすめします。
おすすめの教科書はこちら
タスクで学ぶ日本語ビジネスメール・ビジネス文書―適切にメッセージを伝える力の養成をめざして
また教科書で学びながら、生徒が実際に書いたビジネスメールを添削、アドバイスしたり、テーマを与えてビジネスメールを書いてもらう授業も非常に効果的です。
面接
面接と言っても、生徒によっては履歴書や職務経歴書などの前段階から指導することもあります。
面接のレッスンでは、模擬面接を行うだけではなく、日本の面接スタイルやマナーについて説明することも非常に大切です。
生徒が応募する会社については、入念にヒアリングし、教師側でも企業分析を行っておきます。
この会社の面接官がどのような質問をするか、また面接の段階(第一面接、第二面接)によって質問のタイプが変わることにも留意し、模擬面接を行います。
自分のよく知らない業界の場合、面接の質問内容を考えるのにChat GPTのようなAIに手助けしてもらうこともできます。
教えるにあたっての注意点
どんな日本語教師がビジネス日本語を教えられる?
ビジネス経験は必須です。
ビジネス日本語レッスンに向いているのは、営業や顧客対応の経験がある方、または長期間のビジネス経験がある方です。
社会人経験がない人にビジネス日本語を教えるのはかなりハードルが高いです。
ただの日本語、敬語というわけではなく、特別な表現やビジネスマナーまであらゆることについての知識、経験が必要とされます。
とはいえ、もちろん日本語教育の知識も必要です。
日本語学習者が理解しやすい表現方法で話したり、文法的な解説をする場面もあります。
文化を押し付けすぎない
先ほど、日本のビジネスマナーや企業文化を教えることが大切だと書きました。
しかし、「日本の企業スタイル」に従うかどうかは生徒次第です。
私たち日本語教師は、あくまでも日本で習慣化されていることや、空気を読まないことを嫌がる人が多いことなどを説明しますが、「日本の会社ではこうしなければいけない」など、文化を押し付けることは避けましょう。
おすすめの教科書
ビジネス日本語のおすすめの教科書をまとめておきますね!
N1以上レベルの生徒におすすめ
私が一番におすすめする教科書はこちら
『ロールプレイで学ぶビジネス日本語 グローバル企業でのキャリア構築をめざして』です。
上級レベル(N1以上)でビジネス日本語を学んだことのない方にぴったりです。
こちらの教科書のいいところは、とにかくロールプレイや生徒が文を作る練習がたくさんあるところです。
頭では理解していてもやってみたらできないということはよくあります。それがビジネスの場だったら大変です。この教科書を使ってそれを克服できます。
N2レベルの生徒におすすめ
中級レベルの方はこちら
中級レベル ロールプレイで学ぶビジネス日本語―就活から入社まで―
こちらは就職活動、インターンシップ、面接、そして基本的な仕事で使う表現などが学べます。
N2レベルの人や日本で就職したい方におすすめです。
N3レベルの生徒におすすめ
中級レベルの人にはこちらをおすすめします。
とはいえ、このレベルだとまだまだ文法能力、語彙力等基礎の能力が足りていませんのでまずはビジネスではなく日本語の基礎を固めることを優先させた方が賢明です。
「げんき」「みんなの日本語」やJLPTの教科書など通常の教科書と併用して利用することをおすすめします。
ビジネスメール
メールの教科書のおすすめはこちら。
ビジネス文書の作成は高いレベルの文法、語彙力が求められますのでこちらの教科書はN1レベル以上の生徒におすすめです。
タスクで学ぶ日本語ビジネスメール・ビジネス文書―適切にメッセージを伝える力の養成をめざして
まとめ
ビジネス日本語のレッスンは需要が高く、生徒のモチベーションも高いです。 ぜひ実践してみてくださいね!
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私のレッスンの実例、レッスンノートをお見せしながら具体的にお教えします。
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