オンライン日本語教師をしていると、「いくらに設定すればいいのか」「いつ値上げすべきか」といった価格の悩みは、誰でも一度は通るのではないでしょうか。
最近はSNSでもレッスン単価や収入の話題ばかりが目につきますよね。
個人的には価格の話に意識が向きすぎている人が多いと感じています。
値段設定には、もちろん目安があります。
相場もありますし、タイミングの考え方もあります。
でも最終的に、その価格でレッスンが選ばれるかどうかを決めるのは私たち自身ではなく、市場です。
どれだけ「この値段が正しい」と思っていても、生徒にとって価値を感じられなければ、買われません。
この記事では、
- オンライン日本語教師の価格設定の目安
- 値上げの考え方と注意点
- 価格より先に考えるべきこと
を、私自身の経験と実例をもとに整理していきますね。
「いくらにすればいいか」だけでなく、なぜその価格で続けられるのかを考えることが重要です。

運営者 BONA
オンライン日本語教師として10年以上。
レッスン数は10,000回以上。
生徒のリピート率は90%以上。
長期継続の生徒が多く、
2年以上続けてくださる方が過半数です。5年以上の生徒さんも多数
また、オンライン日本語教師の育成にも携わり、
月収30万円〜80万円を達成した卒業生も数多くいます。
- 日本語教師歴:15年
- 日本語教育能力検定試験 合格
- オンライン日本語教師:10年以上
- リピート率:90%以上
- オンライン日本語教師サポート歴5年以上
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値段設定に目安はあるが「正解」はない
オンライン日本語教師の価格設定については、「いくらが正解か?」と聞かれることがよくあります。
最初にお伝えしておきたいのは値段設定に絶対的な正解はないということです。
もちろん、目安はあります。
極端に相場から外れた価格は選ばれにくいですし、値上げの仕方にも配慮は必要です。
しかし最終的に、その価格でレッスンが買われるか継続してもらえるかを決めるのは、生徒=市場です。
どれだけ「この価格が妥当だ」と思っていても、レッスンの内容や満足度が伴っていなければ、その値段では選ばれませんし、リピートされません。
逆に、生徒にとって価値が明確で、「この先生から学びたい」と思われていれば、少しずつの値上げは自然に受け入れられます。
まずはこの前提を押さえたうえで、実際に多くのオンライン日本語教師が無理なく進めている値上げの考え方を、次でご紹介しますね。
値上げのタイミングとペースの目安

主観的なものなので言い切るのは難しいのですが、100〜150レッスンで1ドルあげるペースで希望金額まで持っていくのが良心的だと考えます。
理由は成長の差はもちろんありますがオンライン日本語教師として100〜150回のレッスンで間違いなく経験値が増え、レッスンの質が向上するからです。
重要なのは一度に大きく値上げしないこと。
急激に値段が上がったら生徒は不信感を持つのは当然です。
値上げのペースを間違えると何が起きるか
値上げで一番やってはいけないのは、短期間での理由の説明できない値上げです。
これはオンライン日本語教師に限らず、どんなサービスでも同じです。
例:レストランだったら?

少し想像してみてください。「行ってみたいな」と思っていたレストランのランチが、ある日は3,000円、1週間後には3,500円、さらに数週間後には4,000円になっていたらどう感じますか?
多くの人は、「え? なんで?」「この値上げ、おかしくない?」と感じるはずです。
味が急激に良くなったわけでも、サービスが変わったわけでもない。
そうなると、値段そのものよりも「不信感」が先に立ちます。
オンライン日本語教師も同じ
これをオンライン日本語教師に置き換えてみましょう。
数週間〜1か月で「レッスンの価値が1,000円分上がった」と生徒に伝えられるでしょうか。
もちろん、努力している自覚はあると思います。勉強もしているし、準備もしている。
ただ、その変化は残念ながら生徒にはほとんど見えません。
プロフィールを見てレッスンを検討していた新規生徒は、値上げされた価格を見て、静かに他の先生を探すだけです。
収入ばかりに気を取られ説明のできない意味のない値上げはしないことが大切です。
信頼関係を築いて、長期の生徒さんになってくれるのが一番です。
自分の提供できる価値に見合った金額を設定しましょう。
実例:無理のない値上げペース
個別相談を受けた方の実例をご紹介しますね。
この方は、最初は 17ドル からスタートしました。
- 約100〜150レッスンごとに1ドルずつ値上げ
- 25ドル前後で値上げペースを緩める
- 30ドルを超えてからは、かなり慎重に調整
結果として、
- リピーターが途切れない
- 長期生徒が増える
- 生徒から価格に対する不満が出ない
という状態を作れています。
ポイントは、値上げを実力とともに上げていったことです。
少しずつ、気づいたら上がっている。レッスンの質は確実に安定している。
このバランスが、長く続く教師を作ります。
よくある失敗例
逆に、よくある失敗例もあります。
オンライン日本語教師を始めたばかりの頃、低価格でレッスンを提供し、「安いから」という理由で予約がたくさん入るケースです。
一見すると順調に見えますが、ここには落とし穴があります。
- 安さ目的の生徒は、値上げすると離れる
- レッスン数が多くても、実力が追いついていない
- 新規生徒がリピーターにならない
この状態で値段だけを上げても、結局は予約が減り、焦りが生まれます。
レッスン数が多い=良いレッスン
ではありません。
「誰に、どんな価値を提供できているか」
ここができていないと、価格は支えられません。
やはり実力とともに少しずつ値上げしていくのが賢明です。
値段は「結果」であって「目的」ではない
ここまでをまとめると、
値段設定で一番大切なのはこちらです。
- 値段は市場が決める
- 値段は実力の結果としてついてくる
- 先に値段だけを上げても、後が続かない
SNSを見ていると、「いくらで売るか」「どこまで上げるか」そんな話題ばかりが目につきます。
でも本質は、値段に満足されるレッスンができているかそれだけです。
値段に悩んでいる時間が長い人ほど、一度立ち止まって、自分のレッスンはなぜ続いているのか、なぜ続かないのか、生徒は何に満足しているのか、不満なのかを見直した方が、結果的に近道になります。
価格設定の前に、自己分析は必須
価格を決める前に、必ずやっておきたいのが自己分析です。
どんな生徒を想定しているのか
自分はどのレベル・どの分野で価値を出せるのか
どんなレッスンならリピートしてもらえているのか
これが曖昧なまま価格だけを考えても、正解は出ません。
自己分析 → ターゲット設定 → 市場調査
この順番を飛ばして「いくらにするか」だけを考えると、
軸がないため値上げの合理性を持てず、値上げの際ずっと不安を感じ続けることになります。

次にやるべきことは市場調査

価格設定で次にやるべきことは、自分の希望金額を決めることではありません。
市場を見ることです。
生徒は「比較して」選んでいる
生徒は、あなた一人だけを見ていません。
- 同じプラットフォーム内の教師
- 同じレベル・同じ言語圏の教師
- 同じ目的(会話・JLPT・ビジネス)を掲げている教師
こうした人たちを、価格・プロフィール・レビューを見ながら比較しています。
新人・経験なしのオンライン日本語教師が選ばれる理由は、残念ながらほとんどの場合「価格」です。
だからこそ最初は、
- 同じ条件の教師と同程度
- もしくは、少しだけ低め
このあたりに置くのが、現実的だと考えています。
ここで重要なのは、安売りしろという話ではありません。
まず「選ばれる土俵に立つ」ための話です。

経験・能力と価格は連動する
どれだけやる気があっても、
- 経験がない
- 実績がない
- レッスンの型がまだ固まっていない
この状態で、相場より高い価格をつけても、基本的に選ばれません。
厳しいですが、生徒の立場に立てば当然です。
自分がレッスンを受ける側だったら、プロフィール、レッスン数、継続生徒の有無、レビューの内容を見るはずですよね。
逆に言えば、プロフィールの内容がよく、レッスン数、レビューが積み上がってくれば、価格は自然に上げられます。
「値上げの通知」はテクニックではない

値上げの通知方法について、よく質問を受けます。

どう伝えれば角が立たないかな
どのタイミングが正解かも難しい



正直に言うと、通知の仕方よりも値上げまでの過程の方が重要です。
よくある3つの方法
① 理由を説明してお願いする
→ レッスン数・経験・提供内容を根拠に説明する
→ 納得できれば続いてくれる生徒は多い
② 説明せずに静かに上げる
→ 1ドル程度・頻度が低い場合のみ現実的
→ 生徒の性格は要判断
③ 既存生徒は旧価格、新規のみ値上げ
→ トラブルが最も少ない
→ 長期的にはかなり合理的
どれが正解、というより、自分の生徒層に合っているかが重要です。
大手プラットフォームの価格帯分析
オンライン日本語教師のレッスン料金の相場はプラットフォームによっても変わってきます。
物価の高い国の利用者が多いitalkiやPreplyのようなプラットフォームの平均価格はやはり高額になります。
参考に大手プラットフォームの価格帯を分析したものをご覧ください。


このようなitalki / Preply / AmazingTalker / Cafetalkの価格帯分析は、とても大事です。
ただし、ここで一つ注意があります。プラットフォームの相場=自分が設定すべき価格、ではありません。相場はあくまで、市場の幅を知り、天井と底を把握し、自分が今どの位置にいるかを見るためのものです。
同じ25ドルでも、すぐ埋まる教師、ほとんど予約が入らない教師は普通に存在します。
つまり、価格は「結果」であって「原因」ではないということです。


結論:値段設定に集中しすぎない
値段設定の目安はあります。
値上げのペースにも、無理のないラインがあります。
しかし昨今のオンライン日本語教師界隈は、値段の話に集中しすぎていると感じます。
SNSを見ても、いくらで売れる、何ドルまで上げた、単価がどう、そんな話ばかりです。
でも結局、生徒はこう判断しています。
「このレッスンに、その価値があるか?」
なければ、買わない。
あれば、多少高くても続ける。
それ以上でもそれ以下でもありません。
もし今、



値上げが怖い



価格を上げたら生徒が減りそう



価格の話ばかり考えて疲れている
こんな状態なら、一度値段のことから離れて、「どうすればレッスンに満足してくれるか」をまず考えてみましょう。
値段は、リピートが積み上がった後に自然と上げられるものです。
ここまでくれば、価格設定で迷う時間は、驚くほど減りますよ。














