フリートークのトピックで何を選ぶべきか?悩むところですよね。
フリートークレッスンでなかなかリピートしてもらえなくて…
会話が盛り上がらないし、達成感も感じてくれていないみたい
どうすればいいのかな…
フリートークレッスンのリピートが少ないのですね。
もしかしたらトピックの設定が間違っていたり、そもそもその生徒さんはフリートークレッスンだけでは日本語が上達しないレベルなのかもしれませんね。
では、今回はフリートークのトピックの選び方について詳しくお話ししますね!
生徒に合わせたトピックを選ぶ
最初に申し上げます。
フリートークレッスンでリピートしてもらうポイントは
生徒の背景、要望に合わせてフリートークのトピックを考えること!!
至ってシンプルなんです。
ケーススタディ
では、考えてみましょう。
この生徒Aさんはフリートークのレッスンがしたいと言っています。
どんなフリートークの話題を提供しますか?
日系企業に勤めている台湾人Aさん 男性40歳
✔︎レベルは初級に近い中級
✔︎目的は社内で日本人とコミュニケーションができるようになること(上司は日本人で英語ができない)
✔︎興味があることは、車、お酒、映画など
いかがでしょうか?
少し時間をとって考えてみてください。
背景から考えられること
また、背景から考えられることとして、まず、初級に近い中級なのでまだまだ学ぶべき文型、文法、語彙は多くあると考えられます。
日系企業で勤めていいて上司は英語のできない日本人とのことですので、まず仕事以前にコミュニケーションで困ることがあるのではないか…と推測できますね。
文法レッスンを併せて行うことを提案 (基本的なコミュニケーションをするのには文法を学ぶ必要がある)
→下記、生徒の需要を明確にする (フリートークだけで目標達成できる?)で詳しくご説明します。
そして背景からこのようなトピックが提供できると考えらます。
まず、初級に近い中級なのでまだまだ学ぶべき文型、文法、語彙は多くあると考えられます。
✔︎日本と台湾の企業文化の違い
✔︎日本人の考え方と台湾人の考え方の違い
✔︎なぜ多くの日本人は英語ができない?
Aさんが実際に感じているであろうことを推測します。
趣味からトピックを考える
ではAさんの趣味からふさわしいトピックを考えていきましょう。
Aさんは車、映画、お酒、が好きとのことですね。
もし日本語教師側が車、映画、お酒に興味がなくても大丈夫です!
たくさん質問をしてあげればいいんです。
例えば車ならこのような感じです。
✔︎夢の車は?
✔︎Aさんが購入を迷っているベンツとアウディ、何が違う?
✔︎エンジンの馬力が違うと何が違う?
✔︎なぜ速い車が好き?
✔︎どんなデザインが好き?
まだその生徒とレッスンが始まったばかりで、どんなことが好きなのか見当もつかない、という方はフリートークで使えるトピック20をぜひご覧ください。
生徒の需要を明確にする (フリートークだけで目標達成できる?)
私たち日本語教師がしなくてはいけないことは、Aさんの
「社内で日本人とコミュニケーションをとれるようになる」
というのは具体的にどのようなことかを明確にすることです。
Aさんにとって「社内で日本人とコミュニケーションをとれるようになる」というのはどういうことなのか、どんな話題で話したいのかを明確にしていきます。
例えば、社内での日常会話などの軽いコミュニケーションならフリートークレッスンは生徒のニーズに合っているでしょう。
ですが、もし生徒が「会議で発言できるようになりたい」「商談を日本語で円滑進めたい」という希望を持っているのなら現状でフリートークだけのレッスンは向かないでしょう。
まずは最低N2レベルまで基礎的な日本語能力を高めることが先決です。
それからビジネス日本語を学ぶ必要があります。
ですので、
生徒はなぜフリートークレッスンをしたいのか?
生徒はなぜフリートークをしたいのでしょうか?
もちろん、日本語の練習がしたいのが一番です。
しかし、ほとんどの生徒は日本語で表面的な話をしたいのではなく、日本人と自分の趣味、考えなどについて深く話したいのです。
日本人ともっと深いコミュニケーションをしたい、だからわざわざ時間とお金を使って日本語レッスンをしているんだと思います。
リピートをしてもらうには日本語を教えるだけでなく、会話の質も重要になります。
もちろん、中級レベルですと深いレベルの話は難しいかもしれません。
それでもただの「好き、嫌い、いい、悪い」のような薄っぺらい話にならないよう、生徒の発話を助けてあげましょう。
リピートされるトピックとは?
リピートされるフリートークでは、「生徒の生活に役に立つ会話」が必要になります。
生徒が生活の中で話したい事はなんでしょうか?
仕事のこと、家族のこと、恋愛のこと…なんでもまずは生徒に関すること、生徒の興味がある話題を取り上げましょう。
生徒が自分ごと、と感じられるトピック選びが大切です。
私は生徒と距離を近づけて、割とプライベートなことまで話しています。
会社の愚痴や、失敗談、そんな話は盛り上がりますので、生徒も楽しく学べますし、学んだ語彙、表現はすぐに生徒が他の日本語話者と話す時に使えます。
生徒から聞いたエピソードはできるだけ覚えておくのがおすすめです。
ふとした時にその話が出てこれば、生徒は「えー!覚えているんだ!」と喜んでくれます。
家族の名前や、ペットの名前などがレッスンで出てきた場合、できるだけ覚えておきましょう。
ふさわしくないトピックとは? 【先入観は禁物】
では、次にふさわしくないものはどんなものか考えてみましょう。
してはいけないことは、私たち日本語教師側で勝手に
日本語学習者=日本が大好きと思い込んでしまうこと
です。良かれと思って日本の伝統文化や日本料理などをトピックに選んでしまうと一方的にこちらが教えるつまらない授業になりかねません。
例えば、仕事の都合で、特に日本に興味がない人が日本語を勉強しているという場合もありますものね。
つまらない、と思われた授業はリピートされません。時間とお金の無駄になってしまいますから。
他にも同じような先入観で
女の人→ファッションやメイクが好き
若い日本語学習者→アニメが好き
などのものがあります。
生徒の話をしっかりと聞いて、何に興味を持っているかを察知しましょう。
まとめ (生徒のことを深く知る、これが一番重要です)
フリートークレッスンを長期で続けてもらうためにはトピック選びが重要です。