オンライン日本語教師をしていると、生徒からこんな話を聞くことがあります。
日本語学習者 リンさん前の先生、ちょっと合わなくて…



嫌いじゃないけど、続けたいとは思えなかった
もちろん、私自身のレッスンについても、どこかで同じことを言われている可能性はあります。
オンラインレッスンは、評価が見えにくい仕事です。
だからこそ、生徒が離れる理由に気づきにくい。
この記事では、実際に生徒から聞いた「他の先生への不満」をもとに、
なぜ苦情が生まれるのか、意識のずれがどこから生まれるかを整理します。
オンライン日本語教師に求められているもの
生徒がオンラインレッスンに求めているのは、
完璧な日本語、厳しい指導、上からの正しさではありません。
むしろ、
- 自分の話を理解しようとしてくれる
- 安心して話せる
- 変な緊張感がない
という感覚です。
ここを外すと、日本語の教え方がうまくても「合わない」と判断されます。


1.話を最後まで聞いてもらえない



話している途中で、先生が先に理解してしまう
上級では問題になりませんが、中級以下では不満になりやすいポイントです。
生徒は、
- 文を組み立てる
- 最後まで言い切る
この練習をしたい場合があります。
自然な会話と学習としての会話をどちらでやっているか。
ここを意識していないと、生徒との感覚にズレが生じます。
2.礼儀や文化を強く求めすぎる



毎回注意されて疲れちゃう
挨拶や礼儀は大切です。
しかし、教えると強要するは違います。
文化説明は一度で十分。
それ以上は、関係性を壊してしまいます。
オンラインレッスンはしつけの場ではありません。
3.教師が話しすぎてしまう



説明ばかりで、私が話す時間がない
マンツーマンだからこそ、生徒は「話す時間」を期待しています。
説明が多い=丁寧とは限りません。
一方通行になると、「この内容なら集団授業でいい」と思われます。


4.フリートークが雑談で終わる



C先生、
ただ話して、単語を打つだけ
フリートークは自由ですが、何をゴールにするかの設計がないと価値が伝わりません。
今日のテーマは何だったか、何が言えるようになったかが見えないと、生徒は「成長していない」と感じます。


5.文法の説明ができない



D先生は文法の質問をするといつもしどろもどろ。
これはシンプルです。
お金を払っている以上、生徒は「説明できる先生」を求めます。
会話だけなら、言語交換で十分だからです。
6. 生徒の進捗を覚えていない



毎回、同じ確認から始まって時間の無駄
これは管理の問題です。
忘れる前提で、メモを残したり進度を可視化したりする仕組みがないと、信頼は積み上がりません。
7.人前で叱る



オンラインのグループレッスンでF先生にみんなの前で叱られた。信じられない。
特に文化差が大きいポイントです。
日本では軽い注意でも、他国では「強い屈辱」になることがあります。
グループレッスンで注意が必要な場合は、個別・短く・感情的にならないこと。
これはオンライン教師の基本です。


苦情が出る理由は「性格」ではない
ここまで見てきて分かるのは、苦情の多くは態度が悪いからではないということです。
- レッスンの前提が共有されていない
- 適切な距離感が作られていない
- 生徒のことを理解していない
この状態でレッスンを続けると、少しずつ生徒とのズレが広がり、レッスンは続きません。
自己分析とトライアルが重要な理由
苦情を防ぐために必要なのは、
- 自分はどんなレッスンをしているのか
- どんな生徒と合うのか
- どこまでを仕事としてやるのか
この整理です。
トライアルレッスンは、生徒から見られる場、そして生徒を見る場であると同時に、自分のズレを確認する場でもあります。
まとめ|嫌われるのではなく、レッスンの考え方に問題がある
生徒からの不満は、人格否定ではありません。
多くの場合、「この先生とは合わなかった」
それだけです。
その「合わない」はの多くは性格の問題ではありません
- 自己分析
- レッスン設計
- 距離感の整理
これができると、無用なトラブルは激減します。
もし、
- 生徒が突然いなくなる
- 理由が分からない
- 同じことが何度も起きる
と感じているなら、一度立ち止まって整理するタイミングかもしれません。
私自身が実際に使っている自己分析・レッスン整理のフレームは、別記事・教材にまとめています。















