オンライン日本語教師になるまでには、
いくつかの必ず通るプロセスがあります。
うまくいく人は、特別な才能があるわけではなく、
この順番や考え方を理解した上で、実行に移しています。
この記事では、
これまで多くのオンライン日本語教師を見てきた中で分かった
「うまくいく人に共通するプロセス」を整理していきます。
Bonaぜひこの記事の上から順に読み、行動してください。
そしてオンライン日本語教師としてのキャリアをスタートしてください!応援しています。
STEP0:オンライン日本語教師の全体像
オンライン日本語教師が
長期的に安定したレッスンを続けていくには、
「プロフィール → トライアル → 継続レッスン」
この流れが無理なく回っていることが欠かせません。
この中の1つでも弱い部分があると、
生徒が定着しにくくなります。
つまり、
オンライン日本語教師という仕事を安定させるためには、
この全体像を理解した上で、実際のレッスンに落とし込んでいく必要があります
STEP1:プラットフォームを選ぶ


まずは、自分に合ったプラットフォームを選ぶことから始まります。
プラットフォームによって、日本語教育の資格が必要かどうか、
生徒の国やレベル、レッスンできる時間帯(時差)などが大きく異なります。
ここを感覚で選んでしまうと、
「思っていた働き方と違う」
「そもそも生徒が集まらない」
というズレが起きやすくなります。
自分の生活リズムや、今後どんな生徒とレッスンをしたいかを考えた上で、
無理なく続けられるプラットフォームを選ぶことが大切です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。


STEP2:自己分析+プロフィール作成


プラットフォームを選んだら、次はプロフィールを作成し、生徒募集に入ります。
プロフィールが、ターゲットにとって魅力的でなければ、
生徒は最初のトライアルレッスンまで進みません。
つまり、この段階は絶対に手を抜いてはいけない部分です。
「楽しく日本語を話しましょう」
それだけでは、残念ながら生徒にとってあなたを選ぶ理由にはなりません。
自分はどんな経験を持っていて、
どんな生徒に、どんな価値を提供できるのか。
それを言葉にして、プロフィールで伝える必要があります。
そのために欠かせないのが、
これまでの経験を整理し、
自分の強みや方向性を明確にする自己分析です。
長期でレッスンを続けていきたい、自分に合った生徒と出会いたいと考えるなら、
このプロセスを省くことはできません。
とはいえ、ここが初心者にとって最も難しく、つまずきやすいポイントでもあります。
そのため、
「自己分析 → プロフィール作成」までを
順を追って進められる教材もご用意しています。
気になる方はこちらをご覧ください。


STEP3:トライアルレッスン
プロフィールに興味を持ってもらえると、
次にトライアルレッスンが入ります。
このトライアルレッスンで、サブスクやパッケージとしてレッスンを購入してもらえるかどうかが決まります。
トライアルレッスンで重要なのは、
「自分が教えたいこと」を一方的に教えることではありません。
生徒が今どの段階にいて、どんなスキルが必要なのかを把握し、
その生徒にとって
「この先生と続けたら、こう成長できそうだ」
とイメージできるレッスンを構築することです。
しかも、それを1回のトライアルの中で行う必要があります。
よくある失敗例としては、
- 教えることに集中しすぎて、次の提案ができない
- ヒアリングだけで終わってしまい、レッスンの価値が伝わらない
といったケースです。
トライアルレッスンには、
実は明確な構造と流れがあります。
その考え方と具体的な組み立て方をまとめた教材もご用意しています。
興味のある方はこちらをご覧ください。


STEP4:レッスンを継続してもらう


サブスクやパッケージを購入してもらえたら、次に大切なのは、生徒に満足し続けてもらい、
長期的にレッスンを継続してもらうことです。
ここで重要になるのは
- 生徒の本当の目的を明確にし、方向性がずれないようにすること
- レッスンの進め方や要望を適宜確認し、軌道修正を行うこと
- 人と人として信頼関係を築き、「この先生でなければ困る」と思ってもらえる関係をつくること
- 確実に、生徒の日本語力向上をサポートし続けること
特にフリートークレッスンは、
テストや合否がなく、
生徒自身も「今どこにいる?」「成長している?」ということが見えにくいレッスンです。
だからこそ、
感覚だけに頼らず、構造的にレッスンを組み立てることが必要になります。
この部分でつまずく方が多いため、
フリートークレッスンの考え方や進め方を整理した教材もご用意しています。


STEP5:STEP2〜4を改善しながら回し続ける


プロフィール作成は、一度きりで終わるものではありません。
レッスンを重ねる中で、ターゲットや自分の方向性がより明確になってきたら、
プロフィールを書き換えることで、より自分に合った生徒と出会えるようになります。
同様に、
トライアルレッスンや継続レッスンも、
「どうすればより良くなるか」を考え、少しずつ改善していく必要があります。
うまくいかないケースで多いのは、
- 自己流のまま、改善点が見えなくなってしまう
- 気づかないうちに、独りよがりなレッスンになってしまう
という状態です。
成長が止まっていると感じたときは、一度立ち止まって整理することも大切です。
レッスンの進め方や方向性について、個別でのご相談もお受けしています。
もし、
- 自己分析・プロフィール
- トライアルレッスン
- フリートークレッスン
この3つを一度に整理したい場合は、全体の流れをまとめて学べる
3点セットのご利用がおすすめです。


最低限そろえておきたい教科書・ツール


ここまでのプロセスを進めるうえで、
よく質問されるのが「教科書やツールは何を使えばいいですか?」という点です。
正直に言うと、教材やアプリは正解よりも「使い続けられるか」の方が重要です。
その上で、私自身がこれまでのレッスンで実際に使ってきたもの、
新人の方でも扱いやすいものをいくつか紹介しておきます。
TRY!シリーズ
TRY!は文法を簡単にまとめてあるので、JLPTレッスンの一冊目のテキストに最適です。
ただ、N2、N1のレベルですとTRY!のみで合格するのは難しいので、新完全マスターなどの併用をおすすめしています。
げんき1&2
英語圏の初級者におすすめの教科書です。たくさんの練習問題があり、補助教材も豊富です。
みんなの日本語初級
最近初級のレッスンのでは上記の「げんき」を使うことが多いです。とはいえ、まだまだみんなの日本語も定番かつ(特に東アジアの生徒から)人気のある教科書です。




トライアルと継続レッスンを支えるオンラインレッスンの基本操作方法


ここまでで、プロフィール → トライアル → 継続レッスンの流れを説明してきました。
ただ、どれだけ考え方が整理できていても、実務でつまずくと生徒の信頼は簡単に崩れます。
特に新人の方が見落としがちなのが、
「Zoom操作」と「ノートの見せ方」です。
Zoomの使い方
オンラインレッスンをするのに、Zoomなどのサービスを使いますよね。
その際、画面共有などをスムーズに行えなければレッスンはうまくいきません。
トライアルレッスンで操作にモタモタしていたら、レッスンの良さをアピールできませんし、生徒も「この先生できないな」という印象を持ってしまうでしょう。
Zoomなどの操作方法はオンライン日本語教師基本かつ必須の知識です。


ノートの書き方


ノートは「丁寧さ」よりも「再現性」が重要です。
生徒があとで見返したときに、
- 何を学んだのか
- 重要ポイントは何か
- 次に何をすればいいのか
が一目で分かる構造になっているか。
私はレッスン時間内に完成するノート作りを意識しています。
こちらで間違いの訂正方法、復習、宿題の提出方法などご紹介していますので、ぜひご覧ください。


ノート共有の仕方
レッスンで学んだことをまとめたノートを生徒に共有すると生徒の満足度が格段に上がります。
多くののオンライン日本語教師がレッスン後にまとめのノートを生徒に共有していますが、それに時間をかけすぎてしまう人も多いです。
レッスン中にそのノートが完成できたら効率的で時間短縮になると思いませんか?
私はGoogleドキュメントを使ってレッスン時間内でノートを作成しています。
間違いや学んだことが整理されているので、生徒からも好評です。
こちらの記事で始め方、使い方をワンステップずつ詳しくご紹介していていますのでぜひご覧ください。
具体的なノートの書き方もご紹介しています。


まとめ
オンライン日本語教師として
長期的に安定してレッスンを続けている人は、
特別なことをしているわけではありません。
プロフィール → トライアル → 継続レッスン
この流れを理解し、地味ですが同じことを丁寧に繰り返しています。
一方で、すぐに辞めてしまう人ほど、
短期的な利益や値段設定ばかりに意識が向きがちです。
オンライン日本語教師を
「長く続けられる仕事」として成立させたい方にとって、
この記事が一つの指針になれば幸いです。
応援しています!











